【獣医の一言】腎臓疾患犬を持つ飼い主必見・体内でのリンの働きを学ぶ
すべての犬と飼い主に心地よい毎日を。
~一緒に生きるよろこびに貢献します~
ドッグフードを販売していると様々な質問をいただきます。
その中でも割と多い質問が、リンについて。
そこで、獣医師先生へリンについて記事を執筆いただきましたので、ぜひご覧ください。
わんちゃんにリンは必要?制限した方が良い?健康状態を確認しながら判断しよう!
1:リンは体のどこにいるの?
リンは、人にとってもわんちゃんにも必要な栄養素の1つです。その約85%が骨や歯に存在し、そのほかには15%程度が筋肉、細胞外液(組織間液や血漿といった、血液の循環量を維持し、栄養素や酸素を細胞へ運搬したり、老廃物などいらないものを細胞外に運び出す役割をしています。)には0.1%ほどしか存在していません。通常の血液検査で測定される「リン」は、血液内の無機リンの濃度を測定しています。
2:リンの体の中での役割
リンは、カルシウムとともに骨格を作ったり、強くする働きをしています。また、わんちゃんが生きていくために必要なエネルギーの貯蔵物質の一部や、生体内で重要な成分の構成要素としてさまざまな代謝反応に関与しています。もしも、成長期などにリンが不足すると、成長が遅れたり、骨が変形したり、筋力が低下します。
リンは、食べたドッグフードが胃や十二指腸で消化され、さらに腸管で分解し吸収され細胞外液などに移動し、健康なわんちゃんでは吸収された分だけのリンが尿中に排泄されます。この働きによって、リンが血液内に過剰に存在することはありません。
3:リンとカルシウムの関係
リンとカルシウムは、わんちゃんの体の中でバランスをとって存在しています。血液内にリンが多くなると、体の中のバランスを保つために、骨の中にあるカルシウムが血液の中に移動し、リンと結合していきます。要するに、食事中に含まれるカルシウムとリンの割合が崩れてたり、体の機能が落ちて血液内のリンが多くなったりすることで、体の中のバランスが崩れ、さまざまなところに影響してきます。
4:リンが含まれる食事
リンを多く含む食材は、肉や魚、卵、乳製品、豆類など、たんぱく質の多い食品に多く含まれています。一般的に、肉に対して魚や乳製品、大豆製品の方がたんぱく量に対してリンが多く含まれていますが、この肉が骨付きを使ったフードでは基準量を上回る量となる場合があるので要注意です。ドッグフードの基準では、AAFCO養分基準(https://www.aafco.org/)を参考にすると良いでしょう。
~2016年度に発表されたAAFCO養分基準~
成長期(幼犬) 維持期(成犬)
リン 1.0〜1.6% 0.4〜1.6%
カルシウム:リンの比率 1:1〜2:1 1:1〜2:1
5:リンが血液内で過剰となる場合
高リン血症となるのは、①腸管での吸収が増加、②細胞内からの放出が増加、③腎臓からの排泄が低下となった場合です。腫瘍や白血病などで細胞が壊れることで、細胞内のリンが細胞外に移動し高リン血症になったり、腎臓病が重度で腎機能が落ちてくることでリンの腎排泄が低下し、高リン血症が認められます。
6:腎臓病での怖い高リン血症
腎臓病の際は、リンの制限をしましょう。と聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。前述した通り、腎臓病が重度の場合に高リン血症となった場合、骨からカルシウムが血液内に流れ込み、リンとカルシウムが結合していきます。それによって、腎臓や胃などの石灰化が起こり、さらに腎臓が損傷していきます。この場合、血液内では結合していないカルシウムが少なくなるため、血液内のカルシウムを多くさせるホルモンが過剰となり、ますます腎臓病の進行および死亡リスクが増加します。
~最後に~
リンは大切な栄養素でもあり、腎臓病などでは悪化させる要因となるものです。不足していても成長や骨などに異常が出てくるし、腎臓などの機能が落ちている時に過剰になると、さまざまな悪循環を生み出します。「ちょっと怖いな」「心配だな」という方は、かかりつけの動物病院で今の体の機能がどんな状態なのか血液検査やエコーなどで確認した上で、食事のアドバイスをもらうことをお勧めします。
獣医師監修
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すべての犬と飼い主に心地よい毎日を。
~一緒に生きるよろこびに貢献します~
.
nestle...寄り添う
kindness...やさしさ
nurture...育む
thanks...感謝
.
ねこのて商会のnekonoteは4つの頭文字とフードに悩んだ時、
愛犬との暮らしをよりよいものにするため、
いつもそばに寄り添える会社でありたいという思いを込めています。
■■子犬からシニア犬まで安全に食べることができる■■
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福利厚生倶楽部、リロクラブでもお取り扱いをしております。”ねこのて商会”で検索ください♪
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その中でも割と多い質問が、リンについて。
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1:リンは体のどこにいるの?
リンは、人にとってもわんちゃんにも必要な栄養素の1つです。その約85%が骨や歯に存在し、そのほかには15%程度が筋肉、細胞外液(組織間液や血漿といった、血液の循環量を維持し、栄養素や酸素を細胞へ運搬したり、老廃物などいらないものを細胞外に運び出す役割をしています。)には0.1%ほどしか存在していません。通常の血液検査で測定される「リン」は、血液内の無機リンの濃度を測定しています。
2:リンの体の中での役割
リンは、カルシウムとともに骨格を作ったり、強くする働きをしています。また、わんちゃんが生きていくために必要なエネルギーの貯蔵物質の一部や、生体内で重要な成分の構成要素としてさまざまな代謝反応に関与しています。もしも、成長期などにリンが不足すると、成長が遅れたり、骨が変形したり、筋力が低下します。
リンは、食べたドッグフードが胃や十二指腸で消化され、さらに腸管で分解し吸収され細胞外液などに移動し、健康なわんちゃんでは吸収された分だけのリンが尿中に排泄されます。この働きによって、リンが血液内に過剰に存在することはありません。
3:リンとカルシウムの関係
リンとカルシウムは、わんちゃんの体の中でバランスをとって存在しています。血液内にリンが多くなると、体の中のバランスを保つために、骨の中にあるカルシウムが血液の中に移動し、リンと結合していきます。要するに、食事中に含まれるカルシウムとリンの割合が崩れてたり、体の機能が落ちて血液内のリンが多くなったりすることで、体の中のバランスが崩れ、さまざまなところに影響してきます。
4:リンが含まれる食事
リンを多く含む食材は、肉や魚、卵、乳製品、豆類など、たんぱく質の多い食品に多く含まれています。一般的に、肉に対して魚や乳製品、大豆製品の方がたんぱく量に対してリンが多く含まれていますが、この肉が骨付きを使ったフードでは基準量を上回る量となる場合があるので要注意です。ドッグフードの基準では、AAFCO養分基準(https://www.aafco.org/)を参考にすると良いでしょう。
~2016年度に発表されたAAFCO養分基準~
成長期(幼犬) 維持期(成犬)
リン 1.0〜1.6% 0.4〜1.6%
カルシウム:リンの比率 1:1〜2:1 1:1〜2:1
5:リンが血液内で過剰となる場合
高リン血症となるのは、①腸管での吸収が増加、②細胞内からの放出が増加、③腎臓からの排泄が低下となった場合です。腫瘍や白血病などで細胞が壊れることで、細胞内のリンが細胞外に移動し高リン血症になったり、腎臓病が重度で腎機能が落ちてくることでリンの腎排泄が低下し、高リン血症が認められます。
6:腎臓病での怖い高リン血症
腎臓病の際は、リンの制限をしましょう。と聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。前述した通り、腎臓病が重度の場合に高リン血症となった場合、骨からカルシウムが血液内に流れ込み、リンとカルシウムが結合していきます。それによって、腎臓や胃などの石灰化が起こり、さらに腎臓が損傷していきます。この場合、血液内では結合していないカルシウムが少なくなるため、血液内のカルシウムを多くさせるホルモンが過剰となり、ますます腎臓病の進行および死亡リスクが増加します。
~最後に~
リンは大切な栄養素でもあり、腎臓病などでは悪化させる要因となるものです。不足していても成長や骨などに異常が出てくるし、腎臓などの機能が落ちている時に過剰になると、さまざまな悪循環を生み出します。「ちょっと怖いな」「心配だな」という方は、かかりつけの動物病院で今の体の機能がどんな状態なのか血液検査やエコーなどで確認した上で、食事のアドバイスをもらうことをお勧めします。
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愛犬との暮らしをよりよいものにするため、
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